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高温
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高温はんだとは・・・
一般的に多く使用されている鉛フリーはんだの組成はSAC305(Sn/3Ag/0.5Cu)が主流で、融点は217~219℃です。
現在は製品要求仕様の多様化により、高温はんだの需要も高まっています。
高温はんだ組成は主にSn/Sb系となります。
・Sn/5Sb 融点 238~241℃
・Sn/10Sb 融点 242 ~256℃
市場要求
高温はんだとしては従来、Sn5/95Pb 融点300~314℃を主として鉛入りはんだが使用されてきました。
しかし昨今では、鉛が人体に与える影響への配慮、環境問題への適応などのため、技術としてはんだの鉛フリー化が進みました。
それに伴い鉛フリーはんだでの高温組成への要求が高まっています。
鉛フリー高温はんだの使用例
再溶融防止目的としての使用
2ndリフローでの再溶融による部品落下の抑制SAC305のリフロー時のピーク温度を240~250℃想定した場合、 2ndリフロー時にはんだの再溶融が起こり、部品落下の原因となる可能性があります。
1stリフロー時にSn/Sb系、 2ndリフロー時にSAC305を用いる事で融点差が生じる為、再溶融による部品落下を抑制する事が可能です。
モジュールメーカーでは部品の内部実装を行う事があり、客先での再リフローを想定して再溶融を防止する観点から高温はんだを使用するケースも増加しています。
ジャンクション温度の上昇
現在、ジャンクション温度への要求は高温になってきています。SAC305での融点では耐えられない場合があり、Sn/Sb系を使用する事で高温状況下での動作確保が可能となります。