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こて先くわれ抑制
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こて先くわれとは・・・
こて先くわれは、はんだこてでやに入りはんだをはんだ付けする際、溶けたはんだにこて先のFe(鉄)めっき層からFeが溶解し、こて先が損耗する現象です。
くわれの原因と課題
こて先くわれは、はんだ中のSnが、こて先のFeめっきと合金を作り浸食されていく事が原因となります。
以前の主流であった有鉛はんだでは、組成上Snの含有率があまり高くないのと、はんだこての界面にPb-Fe化合物を生成してFeのはんだ中への拡散を妨げるため、こて先くわれはほとんど発生しませんでした。
しかし、Snの含有量が多いPbフリーはんだが主流になったことで、こて先くわれが顕著になり、こて先交換頻度の増加によるコスト増が問題視されるようになりました。
また、こてによるはんだ付けではロボットはんだ付けが増加しており、こての同じ個所へはんだを供給するため、手はんだ付けと比較してこて先くわれの懸念が大きくなっています。
改善対策
止する事が必要です。
合金による対策としては、Co(コバルト)添加のはだ合金を使用にすることで改善が可能です。添加されたCoがSn-Fe化合物のFeと置換することで、Feめっき側からSn-Fe → Sn-Co-Fe → Sn-Co の三層のバリアを形成することで、こて先からのFe拡散を抑制します。