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低温硬化接着剤
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低温硬化とは…
一般的に使用されている多くの熱硬化型の接着剤は、中温度帯の130℃~150℃程度で硬化します。一方で、部品の耐熱性などを考慮して100℃以下で硬化する接着剤があり、その硬化温度から低温硬化と呼ばれます。
低温硬化接着剤の市場要求
両面基板の部品仮固定では、耐熱温度の高い部品はリフロー工程でのはんだ付けと同時に、接着剤で部品の固定も行う場合が多くあります。フローはんだ付けをメインで行うような製品で、耐熱温度が低い部品や紙フェノール基板を使用する場合、硬化温度の低い接着剤が求められます。
低温硬化接着剤は、100℃以下程度で硬化させる事で部品への温度ダメージを抑える事が可能です。
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◾️代表的な硬化プロファイル
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低温硬化接着剤のメリット
低コスト・省エネ・CO2削減効果
低温硬化接着剤を採用することで、耐熱性の高くない部品や基板(紙フェノール基板等も)を採用することができ、部材の低コスト化が図れます。
また、リフロー・フロー等のはんだ付け設備の稼働温度を下げることができるため、電気代の節約、省エネ化、CO2削減(カーボンニュートラル)への貢献に繋がります。
◾️硬化炉1時間当たりの消費電力
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部品・基板への酸化抑制
フローはんだ付け前の部品や基板にかかる被熱量を抑えることができ、酸化によるはんだ付け接合不良を防止するほか、基板の熱反りも抑制する事が可能です。
◾️部品及び基板の被熱イメージ
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